晴れの日は安定しているのに、雨の日だけ液位が上がり、処理の運転が変わる。雨水が排水系統へ入っている可能性はありますが、天候だけで原因を決めることはできません。
確認は、排水系統の図、降雨の時刻、時間別流量、槽の液位、原水と処理水の分析を並べて行います。濃度が下がって見えても、処理する水量が増えれば設備の余裕が失われる場合があります。
濃度と総負荷はどう違いますか?
濃度は水の中に物質がどれだけ含まれるか、負荷は一定時間に設備へ入る物質の量です。単位をそろえると、物質負荷は流量と濃度の積で考えられます。
計算例として、流量10m³/日・濃度100mg/Lなら負荷は1kg/日です。水量が20m³/日、濃度が50mg/Lになっても負荷は1kg/日で変わりません。これは考え方を示す架空の計算例であり、実測や処理能力の保証ではありません。
同じ負荷でも処理が変わるのはなぜですか?
水量が増えると、貯留の余裕、必要な処理回数、固液分離に使える時間などが変わります。固液分離は、汚れを含む固形物と水を分ける工程です。物質負荷だけでなく、流量の変動も確認する必要があります。
| 確認項目 | 晴天日と雨天日で比べること |
|---|---|
| 流量・液位 | 急に増える時間と槽の余裕 |
| 発生源 | 屋外槽、集水枡、配管、床面の流入 |
| 水質 | 原水と処理水の濃度・濁り・pH |
| 運転 | 受入れ回数、処理時間、警報 |
雨が設備の電気系統などへ影響している可能性もあります。漏水や電気の異常は、安全手順に従って専門担当者へ確認を依頼してください。
雨水を分ければ解決しますか?
どこから流入しているか、何を含む水かを確認してから検討します。汚れを含む雨水を、未処理のまま別の放流先へ逃がすことは適切な対策ではありません。排水先、基準、届出の条件を所管窓口へ確認してください。
増澤技研への相談では、雨天時の流量・水質・運転記録を示し、受入れや処理設備の余裕を評価する材料にできます。配管系統や設備構成の変更の適否は現地条件により異なります。
よくある質問
Q. 雨で薄まれば処理は楽になりますか?
必ずしもそうではありません。流量と物質負荷、設備の受入れ能力を合わせて確認します。
Q. 雨の日だけ採水すればよいですか?
比較のため通常時のデータも必要です。目的に合う採水時間と方法を検査機関や設備会社と決めます。
Q. 排水を薄めて流すことで対応できますか?
希釈では物質量はなくなりません。適用基準と処理条件に従い、発生源と設備側の対策を検討します。
関連記事:排水が不安定になる原因 / 分析データの整理
参考情報
排水処理設備の新設・更新・基準超過対策は増澤技研へ
原水分析、処理方式の検討、薬注条件の見直し、装置製作、設置、試運転、運用支援まで一貫して対応します。重金属排水・フッ素排水の基準超過リスク、薬品費・汚泥処分費の削減、既存設備の改善もご相談ください。
