この記事でわかること

  • 排水処理の外注(委託処理・バキューム搬出)と内製(オンサイト型)の費用構造の違い
  • オンサイト化が有利になる5つの条件
  • 増澤技研のオンサイト型装置の対応レンジ
  • 切替判断で使う「5年総コスト」の組み立て方

結論

排水を継続的に発生させている工場で、搬出・委託コストが重い場合、オンサイト型排水処理への切替で年間コストを圧縮できる可能性が高まります。 オンサイト化が有利になる主な条件は、(1) 排水が継続発生、(2) 搬出・運搬コストが高い、(3) バキューム・委託先依存が強い、(4) 排水量が一定以上、(5) 工場内に設置スペースがある——の5点。増澤技研のオンサイト型装置は処理能力 1〜100 m³/日、設置スペース 10〜30 m²、導入期間 2〜4 か月、導入費用 500〜3,000 万円(案件条件で変動)が一般的な目安です。ただし、排水量が少ない・変動が大きい・既存設備の寿命が残っている案件では外注優位もあるため、5 年総コスト比較で判断することが必須です。


外注(委託処理)と内製(オンサイト)の費用構造

項目 外注(委託・搬出) 内製(オンサイト)
イニシャル ほぼ発生しない(受入口・貯留のみ) 装置費・工事費(500〜3,000 万円レンジ)
運転費 バキューム費、委託処分費、搬出工数 薬剤費、電気代、汚泥処分費
変動要因 排水量・距離・処分単価(年々上昇) 原水条件、運転効率
管理工数 搬出スケジュール調整、委託先管理 日常点検、薬品補充、汚泥取り出し
柔軟性 委託先のキャパに依存 工場内で完結
BCP 委託先トラブル時にリスク 自立運用可能(予備部品管理前提)

オンサイト化が有利になる5つの条件

1. 排水が継続発生している

  • 連続・定期的に排水が発生する工程
  • 季節休止がある工程は、休止時の薬剤・媒体管理を含めて検討

2. 搬出・運搬コストが高い

  • 工場立地・処分場までの距離
  • バキューム車両手配の工数
  • 搬出量の増加傾向

3. バキューム・委託先依存が強い

  • 委託先のキャパ不足で排出が止まるリスク
  • 委託単価の定期値上げ
  • 処分場の受入条件変更リスク

4. 排水量が一定以上ある

  • 増澤技研の対応レンジ目安: 1〜100 m³/日
  • これ未満でもオンサイト化できる場合はあるが、経済性が合わないことが多い

5. 工場内に設置スペースがある

  • 10〜30 m² 程度のスペース(一般的な目安)
  • 既存ユーティリティ(電源、水、排気)への接続可能性

増澤技研オンサイト型の対応レンジ(一般的な目安)

項目 目安
処理能力 1〜100 m³/日
設置スペース 10〜30 m²
導入期間 約 2〜4 か月(排水調査→方式検討→設計→製作→設置→試運転)
導入費用 500〜3,000 万円(処理水量・水質による)
装置寿命 法定耐用年数 10〜12 年、メンテナンスで 20 年以上(処理槽は 40 年の事例あり)
日常管理 pH 校正(月 1 回)、薬品補充(3〜7 日に 1 回)、汚泥管理

5年総コストの組み立て方

外注/内製の判断は、5年(できれば 10 年)の総コストで比較します。

外注側の試算

  • バキューム費 × 搬出回数
  • 委託処分単価 × 排水量(年々の単価上昇を反映)
  • 搬出工数(社内人件費)
  • 委託先トラブル時の臨時対応コスト

内製側の試算

  • 装置費を法定耐用年数で按分(10〜12 年、メンテで 20 年以上稼働可能)
  • 薬剤費(年間)
  • 汚泥処分費(年間)
  • 動力費(電気代)
  • 日常点検・定期メンテ費
  • 分析費

比較の注意

  • 外注は 単価上昇リスク が大きく、将来の試算は保守的に(上昇率を織り込む)
  • 内製は 故障リスク を考慮し、部品予備・メンテ契約を含める
  • 補助金・税制優遇の有無は自治体・年度により異なるため個別確認

オンサイト化が向かないケース

  • 排水量が極端に少ない(日 1 m³ 未満)
  • 排水発生が不定期・短期間に集中
  • 既存の処理設備が新しく、償却途中
  • 工場内に設置スペースが確保できない
  • 工場の移転・閉鎖が近い

これらのケースでは外注継続が合理的です。「オンサイト化=安い」という単純化は危険です。


導入プロセス(約 2〜4 か月)

  1. 原水調査・採水・分析(1〜4 週間)
  2. 処理方式検討と基本設計(2〜4 週間)
  3. 装置詳細設計・製作(4〜8 週間)
  4. 設置工事・接続(1〜2 週間)
  5. 試運転・調整(1〜2 週間)

スケジュールは案件規模・既存設備との接続条件で変動します。


BCP の観点

委託先依存は、BCP の面でもリスクです。

  • 処分場の受入停止(事故、行政処分)
  • 運送業者のキャパ不足
  • 広域災害時の委託停止

オンサイト化により、短期的には自立した排水処理が可能になり、工場操業の継続性が向上します。


よくある質問

Q1. 導入費用の相場を知りたいです。 A. 処理水量・水質・目標値・原水条件で大きく変わります。一般的な目安は 500〜3,000 万円ですが、条件を固定した上で個別試算が必要です。

Q2. 装置の寿命はどれくらいですか? A. 法定耐用年数は 10〜12 年ですが、メンテナンスを継続することで 20 年以上の稼働実績があります(処理槽は 40 年の事例も)。

Q3. 運用は自社でできますか? A. pH 校正(月 1 回)、薬品補充(3〜7 日に 1 回)、汚泥管理など日常管理は現場で実施可能です。メンテナンス契約で定期点検・緊急対応を外部化することもできます。

Q4. 既存の委託処理と並行で運用できますか? A. 可能です。工程を段階的にオンサイト化する設計や、ピーク時のみ外注を使うハイブリッド運用も選択肢です。

Q5. 補助金は使えますか? A. 自治体・年度によっては環境対策関連の補助金が利用できる場合があります。申請可否は案件ごとに自治体窓口での確認が必要です。


まとめ:内製化は「条件が揃った工場」で効く

  • 継続発生・高い搬出費・委託先依存・一定以上の流量・設置スペースの5条件
  • 5 年総コストで外注/内製を比較する
  • 排水量や設備寿命次第では外注継続が合理的
  • 装置寿命は法定 10〜12 年、メンテで 20 年以上の実績

外注/内製の試算は増澤技研へ

増澤技研では、原水調査から 5 年総コスト試算、装置設計、設置、運用支援までを一貫して対応しています。外注費が年々重くなっている事業場のご相談もお受けしています。

参考資料

  • 環境省「排水処理技術の事例」 https://www.env.go.jp/water/effluent_case/index.html

排水処理の設計・見直しは増澤技研へ

原水分析、処理方式の検討、装置製作、設置、試運転、運用支援まで一貫して対応します。基準超過リスクやコスト最適化のご相談もお受けしています。

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