沈殿させて水の濁りは減ったのに、金属の分析値は思ったほど下がらない。目で見える粒子と、水に溶けている金属を分けて考えると、次に確認する点を整理しやすくなります。
金属排水の処理は、金属の種類と濃度だけでなく、粒子として存在するか、溶けた状態か、薬品などと結び付いているかによって変わります。見た目の透明さだけでは、金属が除去できたとは判断できません。
粒子の金属と溶けた金属はどう違いますか?
研磨粉などの粒子は固液分離の対象になります。一方、水に溶けた金属は、そのままでは沈殿やろ過だけで十分に下がらない場合があります。pH調整などにより分離できる形へ変える方法を検討します。
| 状態 | 確認の視点 | 処理を考えるときの注意 |
|---|---|---|
| 粒子として存在 | SS、粒径、沈降性 | 細かな粒子は分離条件の確認が必要 |
| 水に溶けている | 対象金属、pH、共存物質 | 分離できる形へ変える処理を検討 |
| 薬品と結び付く | 使用薬品、工程、処理試験 | 同じ金属でも処理条件が変わる場合がある |
SSは、水中に浮遊する固形物の量を表す指標です。SSと金属の値を比較しても、金属の形態がすべて分かるわけではありません。必要な評価は検査機関と相談します。
分析前にろ過してもよいですか?
分析の目的によります。ろ過した試料と未ろ過の試料では、測定対象の範囲が変わる可能性があります。法令・基準への適否を確認する分析は、定められた採水・前処理・測定方法に従わなければなりません。
処理性を調べるための形態別分析と、基準への適否を判定する分析を混同しないでください。自己判断で試料をろ過して、その値だけを放流の判断に使うことは避けます。方法と解釈は検査機関および所管窓口へ確認します。
設備会社に何を伝えますか?
対象金属、水質分析、排水量に加えて、発生工程、使用薬品、通常排水と槽交換液の違いを伝えます。濁りが減った前後の試料を比較できれば、固液分離と溶解成分のどちらを調べるか判断する材料になります。
増澤技研は重金属排水の処理設備を扱っています。原水の確認、処理方式の検討、実際の処理水の確認を通じて、設備と運転条件を整理できます。金属名だけから薬品量や処理性能を一律に決めることはできません。
よくある質問
Q. 水が透明なら金属は除去できていますか?
透明さだけでは判断できません。対象金属の分析結果と処理条件を確認します。
Q. pHを上げればすべての金属が沈みますか?
金属や共存成分で条件が違います。自己判断で薬注や設定値を変更せず、実排水試験で評価します。
Q. ろ過後の分析値が低ければ放流できますか?
その値だけでは判断できません。適用基準に対応する測定方法と必要な管理条件を確認してください。
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参考情報
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